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令和3年(2021年)新年の学長挨拶

掲載日:2021/01/05

年頭の挨拶

 新年あけまして、おめでとうございます。新型コロナウイルス感染症が収束する気配を見せていませんが、皆様には良いお年を迎えられたことと思います。年頭にあたり、ひとことご挨拶申し上げます。私は本年3月末で学長職を退任しますので、新年のご挨拶として千葉大学に関する私の希望を述べることといたします。

 私の希望は、千葉大学が第4期中期目標期間中に国立大学法人から指定国立大学法人へ移行することです。

 指定国立大学は、文部科学省主導ですでに10の大学が選定されています。この10大学は全て20年前の大学院重点化大学です。ですから、この指定国立大学法人制度は見方によれば文部科学省による国立大学の機能的差別化と捉えられなくもないと思います。実際に選定されれば、国立大学としての様々な規制に対する緩和措置が受けやすくなります。しかし文部科学省は、指定国立大学で試みた規制緩和が有効であると判断すれば、すべての国立大学にもその規制緩和ができるようにするとしています。では何故、このようなレッテルに近いものを希望するのでしょうか。

 その理由は、文部科学省が定める選定基準にあります。指定国立大学法人へ移行するためには、その前段階として選定基準をクリアーする必要があります。そのための努力をすることにより、結果として千葉大学は運営費交付金に頼らずに独自の収益で大学を運営できるようになるとともに、教育・研究面で自由度の高い国立大学になることが出来るからです。

 その選定基準の中で社会との連携に関する項目では、受託研究・共同研究等による収益がその基準の一つになっています。千葉大学ではすでに収益の増加に向けて、昨年度の内閣府イノベーション創出環境強化事業と今年度の文部科学省経営改革強化事業の支援によりイノベーション・マネージメント・オーガニゼーション(IMO)と経営改革基幹を設置いたしました。皆さんが、これらの組織を活用して戦略的な経営改革を推進することにより、イノベーション・エコシステムを有効に機能させて独自の収益を増やすとともに、その収益を用いて教育研究面での高度化を推進してください。

 研究力に関する項目では、トップ10%補正論文数などが選定基準になっており、その増加に向けてグローバルプロミネント研究基幹などを設置して、既存の研究がワンランク上の競争的研究費の獲得に繋がるように支援をしてきました。幸いにして、トップ10%補正論文数も増加してきているので、次にはグローバルプロミネント研究基幹の発展形を模索するようにしてください。また、研究力に関する別の選定基準として科研費の獲得数があり、その増加に向けて是非とも若手研究者の研究を伸ばすような仕組みを立ち上げてほしいと思います。そのためには博士課程への進学者を増やすこととともに、ポスドクや助教などの若手研究者の方々が自己の研究に夢中になれる環境を充実させていくことが重要です。若手の方々の目がキラキラと輝く千葉大学へと皆さんで頑張っていただきたいと思います。

 国際協働に関する項目では、留学生数や海外派遣学生数が選定基準となっており、その増加に向けてスーパーグローバル大学創成支援事業などの取組を拡大進化させて行ってください。今年度から始めたENGINEプランは、コロナ禍により大幅な減速を余儀なくされていますが、ニューノーマルに向けた教育改革のチャンスと捉えていただきたいと思います。また、卓越大学院プログラムや先進科学プログラムを本学の大学院教育改革のエンジンとしてその高度化を加速させるとともに、これらのプログラムにより育成される新しい博士人材が、グローバル社会で大活躍する日の来ることを期待しています。

 新年度を迎える4月からは、中山俊憲新学長のリーダーシップにより、是非ワンチームとして世界に羽ばたく千葉大学になるように頑張っていただきたいと思います。以上、新年にあたり千葉大学に対する私の希望を述べさせていただきました。

 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大が続いています。私たちひとりひとりが感染防止策をしっかりと守っていくとともに、重症感染者の最後の砦として治療活動に懸命に頑張っている大学病院の方々のご努力に深く感謝いたします。すでに世界ではワクチン接種が始まっており、この感染症の制圧まで今しばらくは、次への飛躍に向けた準備期間と考えて頑張りましょう。

 改めまして、本年もよろしくお願い申し上げます。

令和3年1月4日
千葉大学長 徳久剛史