生成AIを使う人・使わない人の違いが明らかに―日本全国のネット利用者1万3千人調査で見えた新たな「AI格差」―
2026年01月13日
研究・産学連携
千葉大学予防医学センターの中込敦士准教授らの研究チームは、「生成AI注1)」の利用実態に着目し、日本全国のインターネットを利用している成人を対象とした大規模調査を実施しました。その結果、生成AIを利用している人は全体の約2割にとどまり、年齢・性別・性格・学歴・職種・居住地域・人とのつながり・デジタルリテラシー注2)・デジタル利用などの個人的要因や社会的地位要因、利用可能な資源的要因によって明確な利用格差が存在することが明らかになりました(図1)。
さらに、生成AIを使っていない理由は一様ではなく、若年層では「魅力的なサービスがない」、中高年層では「使い方がわからない」「セキュリティへの不安」「利用環境が整っていない」など、年齢によって大きく異なることが示されました。本研究は、日本における「AI格差注3)」の実態を初めて全国規模で明らかにしたものであり、今後の教育政策やデジタル支援施策の立案に貢献することが期待されます。
本研究成果は2025年12月18日(日本時間)に国際学術誌Telematics and Informaticsに掲載されました。
■用語解説
注1)生成AI(Generative Artificial Intelligence):文章、画像、音声などを自動生成する人工知能技術。ChatGPT や Microsoft Copilot、Google Gemini などが代表例。
注2)デジタルリテラシー:デジタル技術を理解し、適切に使いこなし、情報の信頼性やリスクを判断する能力。
注3)AI格差(AI divide):AI技術へのアクセス、利用能力、活用によって得られる利益に生じる社会的格差。
■論文情報
タイトル:Emerging Generative AI Divide: Personal, Positional, and Resource-Based Factors Associated with Use and Reasons for Non-Use
著者:Atsushi Nakagomi, Noriyuki Abe, Takahiro Tabuchi
雑誌:Telematics and Informatics
DOI:10.1016/j.tele.2025.102360
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図1. 研究の概要