令和6年度千葉大学卒業式、大学院修了式・学位記授与式 答辞
本日は、私たち卒業生・修了生のために、このような盛大な式典を挙行していただき、誠にありがとうございます。また、ご多忙の中、ご出席くださいました、横手学長をはじめ諸先生方に、卒業生・修了生一同、心より御礼申し上げます。
修了生としての誇りと感謝の気持ちを胸に、この場に立つことができたことに深い感慨を覚えております。特に、私は本日博士号を取得できたことを大変うれしく思います。
私は千葉大学に8年半在籍しました。本学に入学した当初は博士後期課程に進学し、博士号を取得しようという志すら抱いていませんでした。入学後も日々をなんとなく過ごしていました。しかし、研究室に入り自分の専門性の低さ、能力の低さを痛感しました。このままでは何の強みも無く社会に出ていくことになってしまうことに強い不安を感じ、大学院への進学を決めました。
さらに、自分の中で大きな選択となったのは、博士課程進学の時です。働きながら博士号の取得を目指すという選択をしました。この選択が正解だったかどうかは、今となってもわかりません。研究も仕事も思うようにいかない日々が続き、博士号は諦めようと思ったことは数え切れないほどありました。そんな中でも、なんとか今日を迎えることはできたのは、職場の皆さんの理解も勿論ありますが、何よりも指導教員の先生方にご指導いただいたおかげにほかなりません。常に温かい励ましの言葉をいただき、常に適切な研究指導をしてくださいました。本当に感謝しております。この感謝の気持ちを忘れず、今後も研究活動に邁進して参りたいと思います。
本日、我々卒業生・修了生一同は、千葉大学で過ごした日々の努力が報われ、それぞれの課程を修了できたことになります。各分野の中で一定の専門性を身につけられたことと思います。今後は、その専門性を社会のためにどう活かせるかを考えていかなければなりません。日々移り変わる社会に適応するためには、自身の専門性を深めていくだけではなく、勇気をもって、新しい分野に飛び込んでみることも必要かもしれません。広い視野を持つことを忘れずに日々を過ごしていけたらと思います。
最後になりますが、これまでご指導してくださった先生方、大学生活を支援してくださった職員の皆様、共に研究を行った研究室の皆様、そして、いつも温かく見守ってくれた家族に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
千葉大学のさらなる発展と、皆様方のさらなるご活躍を心よりご祈念申し上げ、答辞とさせていただきます。
令和6年9月27日
卒業生・修了生代表
融合理工学府 基幹工学専攻
原 貴之