氷河で繁殖している藻類に高い感染率でツボカビが寄生していることを発見〜ツボカビの感染が氷河の融解を抑制~

2023年03月17日

研究・産学連携

千葉大学大学院理学研究院の竹内望教授および大学院融合理工学府博士前期課程2年の小林綺乃、横浜国立大学大学院環境情報研究院の鏡味麻衣子教授らの研究グループは、米国アラスカの氷河で繁殖している藻類に、高い感染率でツボカビが寄生していることを発見しました。ツボカビは、様々な生物に寄生する菌類として知られていますが、氷河のような寒冷環境での活動はほとんど情報がありませんでした。近年北極圏の氷河は、雪氷性の藻類の繁殖によって表面が黒くなり、融解が加速している事実が明らかになっています。その藻類に高い感染率でツボカビが寄生していることは、これらの氷河上の微生物の相互作用によって氷河融解が加速または抑制される可能性を示しています。
本研究成果は、2023年3月9日(木・ロンドン時間)に、Scientific Reportsよりオンライン公開されました。